お客様が「エアコンをつけても冷えないしキュルキュルうるさい」とのことで入庫しました
キュルキュル鳴くってのはベルトが劣化してる時の典型的な症状ですが、エアコンが冷えないというのが気になります
いやまぁ確かにベルトでコンプレッサーを駆動させていますので、ベルト滑っていたら冷えない、というのもわかるんですが…
もしかしてコンプレッサーも調子悪い…?
とりあえずベルトの状態を見てみましょう!
ステラ(RN1)の場合1本のベルトでエアコン、オルタネータ(ダイナモ)を駆動させています
というわけでベルトの状態を確にn・・・ってちょっと?
なぜにベルトが2本になっているのでせう?
キュルキュル音の正体は1本のベルトが2本に分かれるレベルでベルトが劣化していたためでした!
それでは交換していきましょう!
ステラの、というかスバルの軽自動車は大抵この方式を採っていることが多いので、やり方さえ覚えてしまえば結構簡単に交換できたりします
まず写真の一番右のオレンジで囲った部分にあるネジ(10㎜)を外して吸気ダクトを取り外したら写真の状態になります
ここから赤丸の部分のナット(12㎜)を緩めて、黄色の丸の部分のネジ(10㎜)を緩めるとテンショナーが下がっていくのでベルトが交換できるようになっていきます
古いベルトを外したら新しいベルトをかけていきます
この時、テンショナーはできる限り緩めた状態にしておくと交換はしやすいかと思います
また、ベルトがきちんと山にかかっているかもしっかり確認しましょうね!
ベルトのかけ方は図の通りで、赤がクランク、黄色がオルタネータ、オレンジがエアコンコンプレッサ、ピンクがテンショナーとなっています
ベルトを取り付けたらオレンジのネジを締めていってベルトを張っていきます
整備書によるとテンションの基準は10kgfの力をクランク~エアコンコンプレッサー間にかけた時のたわみ量が5.5~6.5㎜、とあります
ンなこと言われてもわからーん!という人はベルトを指でグイッと押して5㎜ほどたわむ位に張ってあげればいいかと思います
この辺の感覚は3級整備士の実技でやったりするので興味がある人は覚えておくといいですよ!
あまりギチギチに張ってしまうとコンプレッサーやオルタネータのベアリングに負荷がかかりすぎて故障の原因になっちゃいますからねー
ベルトを張ったら赤のナットを締めて位置を固定してベルト調整はおしまいです
この時点で一度エンジンを始動させてベルトが鳴いていないか、ズレはないかをチェックします
チェックしてOKならダクトを取り付けて完成です!
ステラに限らず、スバル製の軽自動車は大体同じような機構でベルトを張っていますので、このやり方を覚えておくとプレオなどにも流用できたりします
外したベルトの写真がこちら
ここまで劣化しているベルトは久々に見ました
当店でこちらの車両は車検はしていませんが、車検の時に点検しなかったのでしょうか?
ここまで劣化する前に車検時の点検で分かるとは思うのですが…
実は車検をする工場には当店のように工具や設備をそろえた陸運局から認証や指定をもらった工場と認証や指定を取っていないため点検整備をせずに車検を通す工場の2種類あるんです
車検は「検査時に基準を満たしているか」のみを判断して合否を出しますので、点検整備していなくても合格がでてしまうんです
きちんと点検されているかどうかは車検証の備考欄の一番下に
軽自動車なら「点検整備記録簿の有無」と「認証工場か指定工場かユーザー代行車検なのか」が記載され、
普通車なら「整備した工場の認証/指定のコード」が記載されています
一度車検証をチェックしてみるといいかもしれませんよ!?
今回の整備代は部品代込みで7000円でした!
ありがとうございました!
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